ケンコウに生きる

読んだ本の書評や日々の雑感をまとめたブログです。

書評「知ってるつもり 無知の科学」

「知ってるつもり 無知の科学」を読んだ。

 

無知の知を科学的に説明した著作である。

無知の知を知ることの大切さだけでなく、それを知ったうえでじゃあ他者との協働が必要だよねという結論になる。個人で生きる時代だと言われているが、やっぱり人間は有縁社会を離れることはできないのかなと考えるようになる。

 

有縁社会の話は平川克美さんの著作「21世紀の楕円幻想論」を読んで知った。お金は無縁社会になくてはならないものだけれども、本来人間は有縁社会で生きてきたんだ、といった話だったと記憶している。

 

 

若者の農業分野への進出(戻り?)は有縁社会への戻りを意味している。

 

私も妻が農家の娘でそれまでに知らなかった有縁社会を知ることになった(私は家族とあまり仲が良くない、親が離婚、父親から虐待を受けていた。育ちも都会だったので田舎のような有縁社会とはもじどおり縁がなかった)。有縁社会は無縁よりも惹かれるところが多く、惹かれるものって無縁にはない共同性なんだろうと思う。

 

こんなことを毎日考えるようになり、帰農(私の場合は妻の実家に戻るということになるが)への憧れも強くなってくる。会社は斜陽産業だから、いつ潰れるかわからないしね。。。